ジェンべは突然やって来た #1


初めてジャンベという打楽器を叩いてから
いろんなことに気づいた。
寝ても覚めても
ジャンベことばかり考えていた。

見るのと叩くのは全然違うこと。

手のひらが痛気持ちよく、
じーんんとすること。

その場にいるみんなとの一体感が
心地よかったこと。

それよりもさらに
叩き終わった後の意外な開放感が
例えられない心地さだったこと。

思考の外側を覆っていた
薄い膜のようなものが
ジャンベを叩いていると
だんだん融けていって、
目の前が広くクリアに見えること。

そして、
手が思うように動かないこと。

右左交互に叩く。
これはなんとかできる。
でも少し複雑な手順になると、
わたしの反射神経は全くついていけない。

D氏の手のように、
すばやく自由自在に操るには
かなりの練習量が必要そうだ。

音も全然違う。
身体と心の中を突き抜けていくような
強烈な音は出せなかった。

「練習を1日サボると取り戻すのに3日かかる。」

中学時代、吹奏楽部の顧問が、
脅し文句のようによく言ってたっけ。

毎日やっていても3日かかるのに、
1回だけしか叩いたことのないわたしが
上達するにはどうしたらいいの?

次のワークショップは
約1ヶ月後。
それまでジャンベを叩けないなんて。

練習したいな。
もっと叩きたいな。

でも、どうやって?

Dのワークショップに
参加していた人たちのことを思い出す。
わたしのように借りてた人もいたけど、
持参してた人もいた。
ということは、その人は
自分のジャンベを持ってるんだ。

もし自分のジャンベがあれば、
好きな時にいつでも練習できる。

でもどこで買えるの?
楽器屋さんかな?

そういえばワークショップの時、
Dからジャンベを買ったっぽい人がいたな。

Dに聞いたらわかるのかな?

2007.2 ギニアでのレッスン中。
この記事とはあまり関係のない写真ですが、
わたしがジェンべを叩いていた証拠となる(笑)

数少ない1枚。
(ジェンべは突然やって来た#2へつづく)

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